肥満とEDについて…1日30分以上の運動が効果的 2013.8.31
こんにちは
大宮院院長の仲川です。
これまでも何度か触れてきましたが、EDの原因の多くを占める生活習慣病。その一つとして『肥満』もございます。この肥満とEDに関する論文がありましたので簡単に紹介させて頂きます。 J Sex Med. 2013 Jul;10(7):1823-32. doi: 10.1111/jsm.12154. Epub 2013 May 1. Comparing effects of low- and high-volume moderate-intensity exercise on sexual function and testosterone in obese men. Khoo J, Tian HH, Tan B, Chew K, Ng CS, Leong D, Teo RC, Chen RY.SourceDepartment of Endocrinology, Changi General Hospital, Singapore, Singapore.シンガポールで行われた研究です。
腹部肥満(BMI>27.5kg/m2, 腹囲>90cm)を有する30〜60歳のシンガポール人男性90例を対象に、1週間の運動時間により、短時間群(<150分/週)または長時間群(200〜300分/週)に無作為に割り付け、中強度(最大心拍数の55〜70%)の有酸素運動を実施するよう指導。 同時に対象者全員に対し、試験期間中の1日のエネルギー摂取量を計算による必要量より400kcalの範囲内で減量するよう24週間の減量プログラムを実施。 主な評価項目は、ベースライン時から24週間後における勃起機能(IIEFスコア)および血漿テストステロン値の変化としています。細かい結果については割愛します。
結論としては、アジア人の肥満男性に対して、長時間の中強度運動が、短時間の運動を比較して勃起機能の改善、血漿テストステロンの増加および血清グルコースの減少との間に有意な関連性を示しました。 これは、長時間の運動により効果的に体重および体脂肪が減少したことでNO(一酸化炭素)の合成が進み、血管内皮機能やテストステロン値が回復したためと考えられました。
簡単に言うと、1週間に200分程度の中強度運動が、特に中等症〜重症EDを有する肥満男性において、勃起機能の改善・維持に効果的であることが示唆された。という事になります。