EDの疫学(えきがく)に関して~浜松町第一クリニック大宮院院長ブログ

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EDの疫学(えきがく)に関して 2013.8.15

こんにちは。少し間が空いてしまいました。院長の仲川です。今年の夏は本当に暑い!健康に留意してくださいね。


今回は『疫学』に関してです。えきがく、とは…?様々な定義があるようですが、簡単に言えば…個人ではなく、集団を対象とした、疾病の研究といった所だと思います。


つまり、EDの疫学とは…どのくらいの人がEDになってるか、といった研究だと思って頂ければと思います。


日本性機能学会およびED診療ガイドライン2012年版作成委員会が編集した、『ED診療ガイドライン[2012年版]』の中でも、EDの疫学については言及がなされています。 2003年の論文、もう10年前ですが…現在、世界中の成人男性の5〜20%が中等度ないし完全EDであるとされている。 また、加齢とともにEDの有病率は上昇している、とも言われています。このグラフの通りですね。

EDネットクリニックにも似たようなデータが紹介されています。

ED有病率


1998年、もう15年も前になってしまうのですが、その際に行われた疫学調査では、中等度EDが約870万人完全EDが約260万人⇒合わせて1130万人と推定されています。 世界的には…1995年時点で1億5200万人、これが2025年には3億2200万人に倍増すると言われています。 1998年の時点で1130万人と推定されている日本でも、15年経った現在、更に多くの方が罹患しているかと考えられます。


さて、この1130万人という推定なのですが…比較のため、他の疾患を挙げてみますと

※高血圧症
高血圧治療ガイドライン2009によると、まだ治療を始めていない人を含め、およそ4000万人

※高脂血症
厚生労働省発表の「平成18年国民健康・栄養調査の概要」によると、「脂質異常症が疑われる人」は約1,410万人。 ただし、この数字はHDLコレステロール値と服薬状況のみを用いた数字で、動脈硬化疾患予防ガイドライン(2007年版)の基準である、中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロールを用いた判定では、「脂質異常症が疑われる人」は約4,220万人でした。


よく聞く生活習慣病との比較としてあげてみました。狭義の脂質異常症とほぼ同等くらいかな、といったところでしょうかね…


しかし、注意すべき点は、EDは『男性』だけの疾患であるという点。日本の人口はおおよそ1.2億人と推定されています。 おおよそ男女同数だとすれば、6000万人の男性の中でED有病者が1130万人だということになります。1.2億人だとすると、2260万人ですね。 つまり、有病率という点からすれば、高血圧症のほぼ半数ほどがEDに罹患している、という計算になりますね。


やはり、想像以上にEDはポピュラーなものなのだと感じました。

関連リンク
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万有製薬(現:MSD)提供 プロペシア情報サイト

ORGANON提供 プロペシア情報サイト