ゾロ 2013.7.6
こんにちは。
大宮院の仲川です。
今回はお薬に関するお話です。
『ゾロ』という言葉はご存知でしょうか。
となっては病院でもほとんど使われていない言葉なのですが、『ゾロ品』『ゾロ薬』などとも呼ばれていました。
答えから言ってしまえば、『後発医薬品』『ジェネリック薬』のことを、昔は『ゾロ』と呼んでいました。
その由来ですが、先発医薬品の特許が切れると、後発医薬品がゾロゾロと出てくるからだとか…
ホントかウソか分かりかねますけれども(^^;)
ここ5〜10年ほどで、ジェネリックという言葉はかなり広まったのではないでしょうか。
ジェネリック医薬品を主に取り扱っている製薬会社が流すテレビCMを目にする機会もかなり多いですし、厚生労働省もジェネリック医薬品への切り替えを促しています。 処方箋においても、指定がなければジェネリック医薬品に切り替えて処方することが可能になっています。
先発医薬品と比較するとジェネリック医薬品の研究開発にかかるコストはとても低いので、結果として患者さまの負担も少なくなる、といったメリットが挙げられます。
ところで、厚生労働省にとってのジェネリックを普及させるメリット、について考えた方はいらっしゃいますでしょうか。
患者さまの医療負担を軽減する、という崇高な理念を実現させる。
まぁそれもいいんですが、個人的には最も大きな理由は『医療費削減』に他ならないと思います。
バイアグラ・レビトラ・シアリス・プロペシアといった保険適用ではない薬剤を扱っているクリニックの者が語るべき話ではない気も致しますが、国民皆保険の日本において、患者さまの医療費負担の多くは『3割負担』となっています。
そのため、残りの『7割』は健康保険サイドから支払われている訳であって、ジェネリック医薬品に変更することで、個人個人が負担軽減を実感できているそれ以上に、残り7割の医療費負担を行っている側にとってメリットを感じられることになっています。
医療費の増大が問題になっていますが、ジェネリックに変更することは医療費削減する手段の一つになっているという現実もあります。
こういった現状がある以上、『ジェネリック医薬品の認可』に対する不信感が出るのは当然とも言えるかと思います。
医療費を抑えたい厚労省は、その手段としてジェネリック医薬品の普及をすすめたい。
ジェネリックの認可についても同様で、医療費削減のためにより多くのジェネリック薬品を認可したい、という風に考えている、とすれば認可が甘くなってしまうのではないか、と。
先発医薬品と比較して、ジェネリック医薬品の認可が甘い(=低コストで認可が下りる)のは確か。
それでも、最低限の品質を保つような制度であって欲しいと願います。
さて、そんなバイアグラも日本で特許が切れるのは来年2014年。
ジェネリック医薬品の出現も、段々と近付いて来ています。
また詳しい情報があったらお知らせ出来ればと思います。
…逆に言えば、「まだバイアグラジェネリックは日本では出ていない」ということなのですけれどもね。