女性用「バイアグラ」、オランダメーカ ーが3年以内に発売へ 2013.6.25
こんにちは。
大宮院院長の仲川です。
少し前のニュースではありますが、せっかくなので取り上げてみます。
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■女性用「バイアグラ」、オランダメーカーが3年以内に発売へ―中国メディア
2013年06月03日
英紙デイリー・メールの報道によると、女性用「バイアグラ」がオランダの製薬メーカーによって3年以内に発売されると報じた。
中国日報網が伝えた。
今回、オランダの製薬メーカー「Emotional Brain」社が開発しているのは「Lybrido」という名の女性用バイアグラ。
テストステロンや男性用バイアグラと同じような成分が配合されており、これが大脳を刺激して女性の性欲を増進させるのだとか。2016年末までに欧州と米国で販売される予定。
この「Lybrido」を服用すれば、性行為の際の不感症が改善されるだけでなく、オーガズムに達しやすくなるという。 ちなみに、米国の専門家は「女性用バイアグラを服用しても、セックス狂になったりはしません」と説明している。
記事によると、男性の勃起不全(ED)の治療薬であるバイアグラは全世界で毎年15億ポンド(約2292億円)近い売り上げを誇っているという。
(編集翻訳 小豆沢紀子)
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英紙デイリー・メール、Mail Onlineの記事はこちらになっています。
Viagra pill for women: 'Impressive' trials mean that it could go on sale in three years
Nymphomaniacs(女子色情症患者)への乱用が危惧されると言った心配から、女性の43%は一生のうちで何度かHSDD(Hypoactive sexual desire disorder)性的欲求低下障害やFSD(Female sexual dysfunction)女性性機能障害に苦しむことがあると言われているため有益であるといった意見、 また『少し薬剤に対する要求が多過ぎる』といった意見などが挙がっている様です。
オランダEmotional Brain社の『Lybrido』及び『Lybridos』、研究はPhaseⅡBまで進んでいるとの事です。
順調に行けば数年のうちに…といった具合でしょうか。
細かい作用機序などは不明ですが、テストステロン(男性ホルモン)含有の薬剤となっている模様。
確かにテストステロンには性欲を向上させる効果があると言われています。
しかしこれもどうなるか分からない部分もあります。
以前、ベーリンガーインゲルハイムBoehringerIngelheim社がHSDD治療薬として研究開発していた Flibanserin(フリバンセリン、製品名Girosa)、PhaseⅢまで治験は進んでいましたが、 2010年6月、米FDAの生殖保健薬諮問委員会(Reproductive Health Drugs Advisory Committee)にて承認されないという結論が出されています。
Flibanserinは元々、抗うつ薬(SNRI)として研究開発されたものなのですけれどもね。
狭心症治療薬として開発されたバイアグラがED治療薬になった様に、思いがけぬ発見から他の治療薬として使われるようになり得たのですが、残念ながら難しいようです。
この様に、今後認可が下りるのかといった部分、そしてフリバンセリンが日本において起きている状況ですね、それが個人的には心配な部分です。
すなわち、FDAにといては承認が下りなかったフリバンセリンですが、インターネットなど見ると、『女性用媚薬として効果がある』ことが謳われ、そして販売されているといった事実があることです。
情報が氾濫している中、なにが正しい情報なのか、その判断力も必要なのだと思います。
その手助けに少しでもなればと思い、今回の内容を記事にさせて頂きました。
また、今回の英紙デイリー・メール記事に関して、もう一点気になる所もありましたのが…
長くなってしまったので、次のブログで紹介させて頂ければと思います。