サッカーとバイアグラ~浜松町第一クリニック大宮院院長ブログ

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サッカーとバイアグラ 2013.5.13

こんにちは。
浜松町第一クリニック大宮院 院長の仲川です。

だんだんと暖かくなってきましたね。

まだまだ、朝晩は少し冷えますが昼間は気温も上がり…夏の息吹を感じます。

さて、少し前の記事なのですが、面白そうなので紹介させて頂きます。

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高地での試合に「バイアグラ」服用検討、ペルーのサッカーチーム


【3月1日 AFP】

南米ペルーのプロサッカーチーム、アリアンサ・リマ(Alianza Lima)が、標高2700〜3300メートルの高地で行われる国内試合で選手たちに勃起不全治療薬「バイアグラ」を服用させることを検討している。

アリアンサ・リマのウィルマール・バレンシア(Wilmar Valencia)監督は、「シーズン前のスペイン合宿でチームドクターからバイアグラには高地における選手のコンディショニングに効果があると聞いた」と説明。

効果が確認できれば、アリアンサ・リマではバイアグラを採用するという。

チームドクターのブラシド(Blacido)医師によると、バイアグラは心臓の機能を高め、酸素摂取を向上させる効果があり、またドーピング違反の対象とはならない。 ブラジルのグレミオ(Gremio)なども高地での試合で選手にバイアグラを服用させているという。

国内リーグの試合を標高2700〜3300メートルの高地で戦うこともあるペルー。

果たして、バイアグラ効果で選手たちの活躍は飛躍的に向上するのだろうか。(c)AFP

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サッカーに詳しい方であればご存知かもしれませんが、南米はブラジルやアルゼンチンといった強豪国が集まっています。ワールドカップ予選でも激戦が繰り広げられています。

中でもボリビアでの試合。首都ラ・パスの標高は3600mと非常に厳しく、ここの競技場で行われる試合に各国が対応に苦慮しています。


少し話がズレてしまいました。


山登りをされる方などは耳にすることがあるかと思います。

『標高が高い場所は空気がうすい』

といった表現です。

空気がうすい→空気中の酸素が少ない→いつも通りの呼吸をしていても体は酸欠状態になりやすい…

といった具合になってしまいます。

山登りにおいて高山病対策は必須ですし、これを逆手に取って、高地トレーニングなどを行う長距離ランナーの選手も数多くいらっしゃるかと思います。

しかし、空気がうすいために体に起きる変化は酸欠状態だけ、とは限りません。

細かい話をするとまた冗長になってしまうのでターゲットとして一点だけ。

低酸素の状態において、体には

『低酸素性肺血管攣縮』

という機序により肺動脈が収縮して

『低酸素誘導性肺高血圧症』

が起きると言われています。

この場合、肺に血液を送る際にいつもよりも心臓に負担がかかってしまう事になります。

…そして、この部分にバイアグラが効果を出してくれるのです。

成分シルデナフィル。

この薬、ED治療薬としては『バイアグラ』という名前で知られていますが、同じ成分で薬品名だけ違う『レバチオ』という薬剤もあります。

この対象は『肺高血圧症』。

すなわち、高地(酸欠状態)において起こっている心臓に負担をかける病態(肺高血圧症)を解決してくれるのがシルデナフィル、という事になります。


これに関する論文もあるみたいです。

Sildenafil improves cardiac output and exercise performance during acute hypoxia, but not normoxia.

よく皆さまが『バイアグラは心臓に負担をかけるのでしょう?』といった質問をされるのですが、意外や意外、心臓に対する負担を軽減するために使われているんですね。


ここまでお読み頂きありがとうございました。

少しでもバイアグラをはじめとしたED治療薬に対する不安が軽減できれば幸いです。

絵が無いと寂しい気がしたので少し前の三日月の写真でも( ̄▽ ̄)

浜松町第一クリニック 大宮院 三日月
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