ジェネリックとは 2012.10.29
こんにちは
浜松町第一クリニック大宮院 院長の仲川です。
テレビのCM等で流れていることもあり、『ジェネリック』という言葉を聞いたことがある人も、既に意味をご存知の方も、多くいらっしゃるかと思います。
日々の診療の中でも、患者様からジェネリックについて尋ねられる事もよくあります。
まずは、新薬(先発医薬品)の開発について。
何か新しい薬を開発しよう、となった際、巨額の費用と莫大な時間が必要となります。
ですので、それに見合った対価 を得る/資金を回収するために、新薬を開発した製薬会社は特許を出願し、新薬の販売を行うことで利益を得る、といった流れになっています。
この、新薬に関する『特許』ですが、出願日から20年で終了します(多少伸びる事もありますがここでは割愛)。
逆に言うと、特許出願から20年経過すれば特許が切れるため、他の製薬会社もその薬の製造・販売が可能になるのです。
これを『後発医薬品』『ジェネリック医薬品』と言います。
医薬品に限らない話かもしれないのですが、
「設計図(化学式)が分かってしまえば、製造はそこまで難解ではない」のです。
医薬品の特許というものが無ければ、設計図が明らかにされ、間もなく様々な製薬会社が同じ成分を含有した薬を販売することが、技術的には可能です。
しかしながら、それでは新薬の開発が全く利益を産まない事となり、医学の進歩の弊害となることが容易に予想されます。
...難しいバランスですね。
ここまで読んできて、勘が良い方は気がついたかもしれないのですが…
ジェネリックに関する取り決めは特許で決められている。
特許は、経済産業省の特許庁にて認められるもの。
つまりは、国内法での規定に過ぎない、という側面もあります。
もちろん、グローバル化の中では各国が好き勝手出来る訳もなく、基本的にはどの国でも医薬品に関する特許が認められていますが、世界にはそうでない国もあります。
インドは特に有名ですね。国内にジェネリック医薬品開発メーカーを数多く抱えています。
一概には言えませんが、様々な国がそれぞれの立場において、施策を実行しているというのが見て取れます。