人間ドックと健康診断 その12015.11.17
こんにちは、浜松町第一クリニック大宮院 井上です。
今回は「人間ドックと健康診断」の違いについて2回にわたってお話しします。
人間ドックも健康診断も、現在の健康状態と健康異常に対する早期発見と健康維持が目的の検査であるのは同じですが。
人間ドックとは
明確な定義はなく、法的な義務もない。
検査項目がより専門的になり、種類も多く、総合的に精密な検査を受けたい方が任意で受診する。
そのため、健康保険の対象外となることが多い。
人間ドックは大きく分けると、「基礎ドック」と「専門ドック」の2つに分けられます。
基礎ドック・・・健康診断の検査項目をより詳細に調べる、生活習慣病に関わる検査項目が中心です。
専門ドック・・・がんドック、脳ドック、レディースドック、心臓ドックなど死亡リスクが高いものを積極的にカバーする検査です。
脳梗塞やがん細胞の有無など高リスクな病変を確認することができ、子宮や卵巣など女性特有の病気を調べることもできます。
・がんドック:PET-CTなどの画像診断とともに体部のがん細胞をチェック。
・脳ドック:MRIやCTなどの画像診断で脳梗塞などを調べる。
・レディースドック:女性ホルモン検査や卵巣・子宮エコーなどを実施。
・心臓ドック:MRIなどの画像診断で心筋梗塞リスクなどを確認。
人間ドックの検査項目は、基本的に精密になればなるほど費用の負担がかかったり、時間がかかったりします。
費用は、一般的な人間ドックで2万円~5万円程度、CTやMRIなどの専門ドックを追加していくと、10万円を越えることも珍しくありません。
余談になりますがドックとは、実は和製英語なのです。
語源は、船舶がメンテナンスを定期的に行う場所の「ドック」から来ています。
英語では、「General medical examination」と表現されることが多く、ドックという表現ではなく、medical examination=医療検査というニュアンスになります。
犬を表す「dog(ドッグ)」ではなく、人間ドックです。
次回は、「健康診断」についてです。