規制改革会議 院内薬局開設に厚労省、日薬は反対2015.4.22
ご無沙汰しております。大宮院の仲川です。
少し前のニュースですが、病院内の薬局設置に関して。
私が子供の頃は、病院を受診したら院内薬局で薬も受け取っていましたが、医薬分業の観点から分けられ、処方箋をもって薬局に薬をもらいに行くようになっています。
今回の会議において、経営の独立性が担保されるのであれば、高齢化が進む中で患者の利便性の観点から院内薬局を開設してもよいのではないかとの意見が出されたそうです。
ちなみに…
金銭面、すなわち診療報酬点数を比較する分には院内薬局の方が安いですよ。実は。
病院および薬局サイドからすれば、院外薬局にした方がより大きな診療報酬を得られるというメリットがある訳です。
しかし、薬剤師が処方医と独立した立場から薬学的管理を行う必要性があること、薬局が患者情報を一元的に管理し、普段から気軽に相談できる"かかりつけ薬局"となることが患者に対する大きなメリットであるとの考えもあります。
薬剤師のサービスがコストに見合っているか、といった部分も論点となった様です。
先ほども述べた通り、院外調剤では、院内調剤よりも患者負担額が大きいことも指摘されています。
健康保険組合連合会の白川修二副会長は、
「処方箋料と調剤基本料の支払いで、患者負担が増している」
とした上で、
「負担に見合う効果があるのか疑問」
との考えを示しました。
これに対し、日本薬剤師会の森副会長は、疑義照会に伴う薬剤費の節減効果は年間82億3451万円にのぼるとの推計を示して反論しています。
以前に病院勤務していた時は…どちらが良いとも言えない印象でした。
薬剤師の方が処方箋チェックを行っていく事で他科受診の処方箋内容を把握していることが手助けになったケースがあった反面、処方箋薬の副作用面のみ一方的に患者さんに伝えられ、薬を飲まなくなり症状が悪化したケースもありました。
あくまで個人的な印象ですが、少なくとも院外薬局の薬剤師さんにこういったケースの責任を全く問われないのはいかがなものかと感じたのは確かです。
今後の成り行きを見守っていきたいと思います。