EDとサイクリングについて 2014.10.3
こんにちは。大宮院の仲川です。
セミの鳴き声よりもバッタやコオロギ、スズムシの音色を良く耳にするようになりました。
いかがお過ごしでしょうか。
「Journal of Men's Health」(→URL:http://online.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/jomh.2014.0012)にとある論文が投稿されました。
抄録のみ、↑のURLからご覧いただけるかと思います。
その中で、「結果の解釈は難しい」とはクギを刺しているものの、 ・自転車に長時間乗る人は前立腺がんのリスクが高い
・不妊症や勃起不全(ED)のリスク増大は認められない
という結論が出されました。
最も、
「サイクリングによる前立腺がんリスクの増大を心配せず、これまで通り自転車に乗るべきである」
「心臓・肺・全身および精神面の健康に対するベネフィットの方がはるかに重要である」
とも述べています。
個人的に、また当院のホームページをご覧の方にも気になるのはEDとサイクリングとの関係です。
受診される患者さまの中にも、サイクリングが趣味である方、ネットなどでEDのリスクになり得ると見たのだが大丈夫なのだろうかと心配なさる人も時折来院されます。
事実、今回の結果はこれまでの過去の研究とは相反するものであり、一定時間以上の自転車の仕様が軽度~中等度のEDリスクを増大させる、といった論文があるのも確かです。
どちらが正しいのか…は難しいので、個人的な(勝手な)見解を!
サイクリングが趣味で続けたい方も多いと思いますし、その場合には、まず、陰部に対する負荷が少ないサドルに変更するのが良いかと思います。
サイクリング以外の運動などを取り入れるのも良いでしょうが、より明確なリスクと考えられている高血圧や喫煙習慣があるのであれば、その対処を行うのが先だとも思います。
喫煙される方、昔と比べたら減ったとは言え、まだまだいらっしゃいますからね。
また、もう一点。
加齢によるEDも十分影響を与えるものですから、あまり無理せず、ED治療薬が必要なんだと考えて使用するのも方法だと思います。