EBMとは 2012.11.21
こんにちは
浜松町第一クリニック大宮院 院長の仲川です。
表題の『EBM』。
医療従事者の方でしたら必ず目にした言葉かと思います。
evidence based medicine
の頭文字をとった略称です。
日本語だと…『根拠に基づいた医療』といった具合でしょうか。
話すと長くなってしまうので完結に今回のポイントを言うと…
『より強い根拠に沿って医療を行う』
これは当然のことだと思うのですが
『では、何をもって根拠がある』
と言えるのか、という部分です。
これについても、指針が出ておりまして…
◆システマティックレビュー メタアナリシス
◆ランダム化比較試験
◆非ランダム化比較試験
◆その他の準実験的研究
◆非実験的記述的研究(比較研究、相関研究、症例対照研究など)
◆専門科委員会や権威者の意見
といった順番に、上に行けば行くほど『より強い根拠がある』とされています。
ご覧のように権威者の意見など、極めて弱い根拠しかないのですね。
当院にて処方されている『バイアグラ』『レビトラ』『シアリス』も、効果及び安全性について、強い根拠のある論文が発表されておりますので、ご安心してお使い下さい。
少し専門的な部分が多いので、『ランダム化比較試験』についてご説明を仮にバイアグラを例にとると(極々簡単に、ですが)
『バイアグラを飲んだ人』と『バイアグラを飲んでない人』
の2つを比較すれば、いい。
しかし、
プラセボ効果(薬自体の効果ではなくて、薬を飲んだ、と思うことで起きる効果)を均等にするために
『バイアグラを飲んだ人』と『バイアグラの形をした偽物(偽薬と言います)を飲んだ人』
の2つを比較しなければなりません。
本物を飲む人、偽薬を飲む人、の割り付けを医師が行うとすると…
良い研究成果を出そうとすると「薬がより効きそうな人に本物を処方して」
「あまり薬が効かなそうな人に偽薬を処方する」といった事が起こりかねません。
これをセレクションバイアスと言います。こういった事が起こらないように、
『処方する医師自身も、どの人に本物/偽薬を処方しているのか分からない』
という状況にしています。
この2点、医師も患者もどれが本物でどれが偽薬なのか不明の状態で行う事を二重盲検と言いますが、こういった比較試験が「根拠が強い」とされています。
PS
パンダと言えば 和歌山にあるアドベンチャーワールド
2012年8月10日に生まれた『優浜(ゆうひん)』もう3ヶ月になりました。
可愛いですね!